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■プラぷら
【Event】
・オラザクに挑戦! New!
・第一回 看板娘
【Novel】
・第一話 第十二節 New!
・第一話 第十一節
・第一話 第十節
・第一話 第九節
・第一話 第八節
・第一話 第七節
・第一話 第六節
・第一話 第五節
・第一話 第四節
・第一話 第三節
・第一話 第二節
・第一話 第一節
【Other】

 

NAL Factory
■「剣を召しませ」
 ニコニコ動画のコミュニティ「プラぷら」のマスコットガールを主人公にした物語がここに始まる。

 ダニーの申し出を受ける形で彼と行動を共にすることとなったプララ。
 中層まで難なく足を踏み入れた二人は、体を癒すため小休止を取った。
 手渡された毒消しを手に傭兵局管理官の話をするダニーとそれを聞き入るプララに、新たな影が忍び寄る。。
■第一話 第八節
 「くそっ!一匹逃げた」
 「私が追う!」
 スタコラと逃走するポイズンビーをプララは追った。
 「背後から追うと針にやられるぞ!」ダニーがポイズンクイーンビーの攻撃を大斧で受け止めながら叫んだ。
 案の定、ポイズンビーは尻から針を突き出しプララに襲い掛かった。一瞬早くプララはポイズンビーを飛び越すようにジャンプすると、空中で前方へ一転しながらポイズンビーを縦に両断した。
 「あ、分かってらっしゃる……。おっと!」難なくポイズンビーを始末したプララを見て軽口を叩いたダニーだが、巨体を誇るポイズンクイーンビーの足元から不意に襲い掛かるポイズンビーの攻撃に慌てた声を出した。
 ポイズンビー、毒蜂である。その身体は大きく人の頭くらいもあり、昆虫の蜂が瘴気によって魔物化した訳ではなく、オークやコボルドと同じく魔物の一種であろうと言われている。より大型のポイゾンクイーンビーがそれらを引き連れていた。
 今プララが葬ったポイズンビーを含め3匹が床に転がり命を落としていた。戻ったプララはポイズンクイーンビーの背中の節目を切りつける。
 「シッ!」
 背後からの攻撃に一瞬気を取られたその隙をつき、ダニーがポイズンクイーンビーの頭を切り落とした。



 「痛てて……」
 ポイズンビーの毒針がかすめた腰の辺りに手をやりながら、壁にもたれ片足を投げ出すようにして座った。
 「ここに毒消しがあるから使って」
 「ああ、済まない。かすっただけだから大丈夫だろうが、使わせて貰うよ」
 ダニーがプララから毒消しの入った皮袋を受け取った。
 坑道跡の第四層、中央の広間を取り巻く回廊の途中に二人はいた。ミミックとの窮地を助けられたプララはダニーの申し出を受け、二人で更に深い階層へと進んでいた。第二層から第三層を経て、この第四層の中央に位置する広間を目指して回廊を通っていた。途中、ゾンビやスケルトンといった死者が瘴気によって魔物と化した低級アンデットなどと出食わしはしたものの、ダニーが前衛として攻撃を受け止め、プララが側面、あるいは背後から攻撃を加える形で難なく倒してきた。傭兵にとって脅威となる存在のアンデット系ではあったが、相手が低級な魔物であったこともあり、手練れである二人には大した敵ではなかった。
 「この毒消し……」ダニーがプララから受け取った毒消しの入った皮袋を眺めながら言った。
 「え?」
 「これ、傭兵局のウィンから貰ったんだろ?」
 「傭兵受付の役人?」
 「そう。知ってるかい?この毒消しや治療薬、ヤツの自腹なんだぜ」
 「へぇ」
 「あいつとは長くてな。ヤツが傭兵局の管理官の職に就く前からの付き合いなんだ」
 ダニーは天井を見上げて話を続けた。
 「生真面目な男でな、ヤツはヤツなりに街を守ろうと考えたんだろう。ある日突然、傭兵局の管理官になるって言い出しやがった」
 プララは黙って話を聞いていた。
 「世界が瘴気に包まれて8年。瘴気がある以上魔物を根絶やしには出来ないが、傭兵を送り出して魔物の数が増えないように押さえ込むことは街にとって重要なことだ。ヤツは傭兵ではなく、送り出す仕事を選んだってことだ。こうやって薬を持たせてな……」
 プララはダニーが指先で摘んでプラプラさせている皮袋を見つめた。
 「その後、あなたは傭兵に?」
 「ああ。俺に判を押させるのか?って睨んでたっけなぁ」
 ダニーはクスクスと笑った。
 「傭兵の生存率なんて5%そこそこだ。ほとんどの野郎は1週間と持たずに消えていく……。それでもウィンは判を押して送り出し続けるしかないわけだ」
 「それで、彼の送り出した傭兵を少しでも手助けしようと?」
 ダニーはそれには答えず、プララに皮袋を手渡した。
 「さて、さっきも説明したが、この回廊の先に大広間がある。大広間からいくつか小さな広間に繋がってはいるが、まぁ大した魔物がいるわけでもないし、お目当ての品を持っているとも思えない」
 プララがこくりと頷いた。
 「大広間にはゾンビがいるが、こいつがちょいと厄介だ。今までと違って死んだ傭兵がゾンビ化したヤツだからな。まぁ例によって俺が正面を張るから、アンタは側面にでも回り込んでくれ。相手は手が早いから油断するなよ」
 「分かった」
 プララが頷くのを見届けると、ダニーは尻を払いながら立ち上がった。
 「痛てて……」
 「大丈夫なの?」
 「なに、傷口を叩いちまっただけ。文字通りかすり傷だよ」
 ダニーは笑顔を見せると、斧を担いで大広間への道を歩いた。



 二人は大広間への扉を前にしていた。
 「じゃ行くぜ」
 ダニーが扉に手をかけた。
 「待って、私が行く」
 「アンタが?」
 「相手は手が早いって言ったよね?扉を開けて飛び込むのなら、どこから攻撃受けるか分からないんだし、その上手が早いのなら、スピードのある私の方が対処は出来るでしょ?」
 「ふむ」ダニーがプララの顔を見て考え込んだ。
 「手が早いと言ってもアンデット系のスピードなら充分避け切れる。後はあなたが攻撃して注意を引いてくれれば良い」
 「分かった。慎重にな」
 話を聞いたダニーは念押しをして、扉の前をプララに譲った。
 手にした剣を一度振った後、ふうと一息ついてダニーに頷いて合図した。その合図を見たダニーが一気に扉を引き開け、プララは大広間へと飛び込んだ。
 大振りな斧を持ったダニーがいる。彼に充分な戦闘領域が与えられるよう大広間の少し奥までプララは一気に走り込んだ。途中素早く左右に目配せ、辺りの気配も探る。幸い待ち伏せはなかったようだ。
 その瞬間、プララの真正面の暗がりで影が動くのが見えた。魔物特有の瘴気臭を強く発しており、魔物であることは間違いなかった。ダニーの足音は真後ろ。自分の姿が影になってダニーは気付いていない可能性がある。一体だけならと、プララは一気に間を詰め剣先を前方に向けて引き、相手に突きを放とうとした。
 「待て!」
 背後からダニーの声が聞こえた。しかし間に合わない。ダニーの声が聞こえた時、既に剣先は相手と拳一つの隙間しかない状態だった。ダニーの声の意図も分からず、剣を一突きにし、そのまま左へと体を引き裂いた。
 ブンと空を切る感触だけがあった。
 おかしい。自分の放った一撃は確実に相手の中心を捉え、体半分を切り裂いたはずであった。しかし、その手応えがまったくなかった。かわされた?そんなはずはない。しかしまったく手応えはなかった。いや、それどころか目の前にいるはずの相手の姿すらそこにはなかった。
 「上だ!」
 ダニーの声が再び聞こえた。
 上?咄嗟に相手を確認しようと視線を上げた時、相手の体で視界が一杯に覆われた。
 目の前にまで間を詰められたプララ。剣を振っても間に合わない。やられたと観念した。
 その瞬間、ザンという音が頭上に聞こえ、目の前に迫った影が一瞬にして消えた。
 ガランという音が聞こえた。
 音のした方向を見ると一体の魔物が倒れ、そのすぐ手前にダニーの大斧が落ちていた。ダニーが襲い掛かろうとする魔物に斧を投げつけたのだ。
 「レスターだ……」
 ダニーが真横に来ていた。その横顔には今までにない独特の緊張感をみなぎらせていた。
 「この坑道跡で一番厄介なヤツだ。しかし、何でこいつがこんな浅い階層にいるんだ……」
 うずくまるように倒れていたレスターと呼ばれた魔物がゆっくりと身体を起こした。
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 挿絵は主人公プララをデザインされたぷるぷるさんによる物です。
 こちらのコミュニティにて、時折お絵かきの模様を生放送されています。

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